医療法人 西村歯科心斎橋診療所

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2026.02.20Newコラム

「歯医者が怖い…」その痛みと不安、我慢しなくていいんです。 痛みに弱い人のための“痛みの少ない治療”と“リラックス麻酔”ガイド

歯科医院の様子

こんにちは。大阪市中央区の西村歯科心斎橋診療所、院長の秦です。

今回のコラムは私が普段から最も気をつけている痛みがないように、怖くないようにどうしているかを書きたいと思います。

1. なぜ、歯の治療はあんなに「怖い」のでしょうか?

痛みへの恐怖を克服するためには、まず「なぜ怖いのか」を知ることが大切です。多くの患者様が抱える恐怖の正体は、大きく分けて2つあります。

① 過去の「痛み」の記憶(トラウマ)

トラウマを抱えた女性

子供の頃、麻酔なしで削られたり、押さえつけられて治療されたりした経験はありませんか? 脳は強い痛みを「生命の危機」として記憶します。そのため、大人になって頭では「治療が必要」と分かっていても、歯科医院の匂いや音を感知した瞬間に、身体が拒絶反応(動悸、冷や汗、震え)を起こしてしまうのです。

② 「何をされているか分からない」という不安

口の中は自分では見えません。見えない状態で、鋭利な器具が入り、いつ痛みが来るか分からない緊張感が続くこと。これが精神的なストレスを増幅させ、痛みに対して過敏にさせてしまいます(これを「予期不安」と呼びます)。

実は、「不安や緊張が強いと、麻酔が効きにくくなる」という医学的なメカニズムも存在します。 だからこそ、当院では単に麻酔を打つだけでなく、「心の緊張を解くこと」も治療の重要なプロセスだと考えています。

2. 注射が怖い人へ。針の痛みを感じさせない「無痛治療」の4ステップ

「治療の痛みを取り除くための『麻酔注射』が、そもそも痛くて嫌だ!」 これは多くの患者様の本音でしょう。

現在の歯科治療では、この麻酔のチクリとした痛みさえも極限まで減らすために、緻密な手順を踏んでいます。当院が実践している「無痛麻酔」の裏側をご紹介します。

ステップ①:表面麻酔(塗る麻酔)で入り口をガード

いきなり針を刺すことは絶対にありません。 まず、歯茎の表面にジェル状の「表面麻酔」を塗り、数分待ちます。これにより、針が刺さる瞬間の皮膚の感覚を麻痺させます。「いつ刺さったのか分からなかった」と仰る方が多いのは、このひと手間があるからです。

ステップ②:極細の針(33Gなど)の使用

針は細ければ細いほど、刺入時の痛みは少なくなります。 当院では、現在医療業界で流通している中で最も細いレベルの注射針を使用しています。髪の毛ほどの細さなので、皮膚の痛点(痛みを感じるセンサー)を避けて刺入しやすく、痛みを最小限に抑えられます。

ステップ③:麻酔液を「人肌」に温める

意外と知られていませんが、麻酔液と体温の「温度差」が痛みの一因になります。 冷たい液体が体内に入ると、圧力と刺激で痛みを感じます。そのため、専用の保温器(カートリッジウォーマー)を使い、麻酔液を常に37℃程度の人肌に温めています。これにより、注入時の違和感がほとんどなくなります。

ステップ④:電動麻酔器で「一定の速度」で注入

電動麻酔器での麻酔注入

麻酔で最も痛いのは、実は針を刺す時ではなく、「液を注入する時」です。 手動で急いで注入すると、圧力で細胞が押し広げられて激痛が走ります。 そこで活躍するのが「電動麻酔器」です。コンピューター制御により、ゆっくりと一定の低速度で麻酔液を注入することで、圧力をコントロールし、痛みをほとんど感じさせずに麻酔を効かせることができます。

3. それでも怖い人へ。眠っている間に終わる「静脈内鎮静法]

麻酔で眠る女性

「麻酔の注射が痛くないのは分かった。でも、ドリルの音や振動、口を開けていること自体が無理…」 「嘔吐反射(オエッとなる反射)が強くて、器具を入れられない」 「親知らずを4本一気に抜きたいけれど、怖すぎる」

このような、極度の歯科恐怖症や嘔吐反射をお持ちの方、あるいは長時間の手術が必要な方に、当院が強くおすすめしているのが**「静脈内鎮静法(セデーション)」**です。

静脈内鎮静法とは?

点滴から鎮静薬(リラックスするお薬)を投与し、半分眠ったような「うたた寝」の状態を作り出す方法です。 全身麻酔とは違い、完全に意識がなくなるわけではありませんが、恐怖心や不安感が消え去り、身体の力が抜けてリラックスした状態になります。

この方法の驚くべき3つのメリット

メリット1:治療中の記憶がほとんど残らない(健忘効果)

鎮静薬には「健忘効果」があります。治療中の会話や不快な音、振動などの記憶が曖昧になります。 患者様の多くは、治療が終わって目が覚めたときに**「えっ? もう終わったんですか? 5分くらいしか経っていない気がする」**と驚かれます。実際には1〜2時間治療していても、一瞬の出来事のように感じるのです(タイムスリップ効果)。

メリット2:血圧や脈拍が安定し、安全性が高まる

恐怖心でガチガチに緊張していると、血圧が急上昇したり、気分が悪くなったりして、脳貧血(血管迷走神経反射)を起こすことがあります。 静脈内鎮静法を行うと、精神的なストレスから解放されるため、血圧や脈拍が安定します。高血圧や心疾患をお持ちの方にとっても、実は身体への負担が少ない安全な管理方法なのです。

メリット3:一度にまとめて治療ができる

通常なら苦痛で耐えられないような長時間の治療も、この方法なら苦になりません。 そのため、「怖くて何度も通うのが嫌だ」という方に対して、虫歯治療や抜歯などを一度にまとめて行う「短期集中治療」が可能になります。

※当院では、専門の麻酔担当医が生体モニターで全身状態を常時管理しながら行いますので、安心して身を委ねていただけます。

さらに詳しくはこちらをご覧ください。

4. 薬だけじゃない。「安心」を生むための当院の配慮と約束

痛みや恐怖を取り除くのは、麻酔薬や鎮静薬だけではありません。 私たちスタッフの「対応」や「環境」も、痛みを和らげるための重要な要素だと考えています。

① 「いきなり削らない」カウンセリングの徹底

カウンセリングの様子

初診でいきなり椅子に座らせてドリルを持つことはありません。 まずはカウンセリングルームで、何が怖いのか、どんなことが苦手なのか(匂い、音、倒される角度など)をじっくり伺います。 「痛いのが怖い」と正直にお話しください。それが分かれば、私たちはより慎重に、より優しく処置を進めることができます。

② 「STOP」のサインを共有する

治療中に「痛い!」「苦しい!」と言いたくても、口を開けているから言えない…。この「逃げ場のない感覚」が恐怖を呼びます。 当院では治療前に必ず、「左手を上げたら、どんな状況でもすぐに治療を止めます」という約束をします。 「いつでも止められる」というコントロール権が患者様の手元にあるだけで、驚くほど気持ちが楽になるものです。

③ こまめな声かけと休憩

「あとどれくらいで終わるの?」という不安はストレスになります。 「次は水をかけますね」「あと3分くらいで終わりますよ」「半分終わりましたよ」と、実況中継のようにこまめにお声がけします。また、口を開けているのが辛い場合は、頻繁に休憩を挟みます。

5. 「怖いから」と放置することの代償

ここまで読んでいただいた方の中には、「それでもやっぱり行くのが怖い」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。そのお気持ちは本当によく分かります。

しかし、歯科医師としてこれだけはお伝えしなければなりません。 虫歯や歯周病は、自然治癒することは絶対にありません。 「怖いから」と先延ばしにすればするほど、菌は深く進行し、神経に達し、やがては歯を支える骨を溶かしていきます。

皮肉なことに、**「痛いのが嫌で歯医者を避けていた結果、最終的に一番痛い思いをして、大掛かりな治療(抜歯や手術)を受けなければならなくなる」**のです。

初期の段階であれば、麻酔すら必要ない簡単な処置で終わることも多いのです。 「今」勇気を出すことが、将来のあなたが感じる「痛み」と「治療費」と「通院回数」を最小限にする唯一の方法です。

6. まとめ:あなたのペースで、一緒に治していきましょう

歯科医院のスタッフ

私たちは、「痛くない治療」を提供することはプロとして当然の責務だと考えています。 しかしそれ以上に、「患者様の不安な気持ちに寄り添うこと」を大切にしています。

「いい大人が怖がるなんて…」と笑うスタッフは当院には一人もいません。 震えながら来院された患者様が、治療後に「全然痛くなかった!これならもっと早く来ればよかった」と笑顔で帰っていかれる姿を見ることが、私たちの何よりの喜びです。

まずは、「話をするだけ」でも構いません。 痛みに弱い方、歯科恐怖症の方、どうぞ遠慮なくご相談ください。 静脈内鎮静法をはじめ、あなたに合った一番楽な方法を一緒に考えましょう。

【痛みに配慮した治療をご希望の方へ】

当院では、無痛治療や静脈内鎮静法に関する無料相談を行っております。 ご予約の際、備考欄やお電話にて「痛みに弱い」「歯科恐怖症である」「静脈内鎮静法に興味がある」とお伝えいただければ、配慮してご案内いたします。

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