2024.10.02コラム
ボロボロの歯はどう治療するのか?
ボロボロの歯はどう治療するのか?
よくこんなことをおっしゃる患者さんが来院されます。
”私、歯がボロボロだから”
”歯周病でほとんどの歯を抜かないといけないと言われた”
”忙しくて歯医者に行けなくて虫歯もたくさんあってボロボロです。”
、、、
ご自身では歯がボロボロで治せない状態、再び噛めるように慣れないと思っている方。
そんなことはありません。
高度な技術が必要になりますが、ほとんどが噛めるように治療ができます。
諦めずに歯医者を受診してください。
もし上手くいってなければセカンドオピニオンを受診されることもお勧めいたします。
さて、では”ボロボロ”の歯をどのように治療していくのでしょうか?
ほとんどの場合は全顎治療(一口腔単位の治療:上下の歯を同時進行で治療する)になると思われます。
最終的な治療のゴールを設定して、その内容を歯科医師、歯科衛生士と患者さんが共有し、お互いに協力しあいながら治療を進めていきます。
ここで大切なことは”治療のゴール”を決めることです。
例えば
①ほとんどの歯を抜歯してインプラント治療、総入れ歯を選択する。
②下の入れ歯は安定しにくいので下はインプラント治療で上は総入れ歯を選択する。
③保存可能な歯は治療してインプラント治療、ブリジ、部分入れ歯を選択する。
④上下のどちらかはインプラント、部分入れ歯を選択する。
⑤保存できる全ての歯を繋いでブリッジにする。
など様々な治療の選択はできます。
快適に食生活を送れるように、また治療後のメンテナンスがしやすいように治療ゴールを設定することが大切です。
ではそれぞれのどのような治療になるのでしょうか?
目次
1、全ての歯がない、または抜歯してインプラント治療=All on 4、All on 6
All on 4とは4本のインプラントで12本の歯を補う方法です。
20年以上の実績があり、世界中で用いられている治療法です。
4本のインプラントは十分な長さも必要になるため、治療できるかどうか、適応であるのかしっかり診断することが大切です。
特に日本人は骨の量が少なく、上顎では骨が柔らかいこともあり、6本のインプラントで治療することもあります。(All on 6)
All on 4やAll on 6の治療法はインプラント埋入手術と同日に上部冠を装着することができることがあります。
即時荷重(イミデート ローディング)と呼ばれ骨の硬さや初期固定(インプラントを入れた時の固定にかかる力)が高い場合は即日に上部冠(インプラントに装着する補綴冠)を装着し噛めるようになります。
非常に魅力的な治療ですが、成功させるには歯科技工士と共に、綿密な手術計画を練る必要があります。
All on 4やAll on 6でインプラント治療をすると全てのインプラントは連結(繋がった状態)された状態のためメンテナンスが難しくなることもありますので、インプラントの本数、上部冠の設計はインプラントを長期に使用することをよく理解した歯科医院での治療をお勧めいたします。
2、総入れ歯での治療
インプラント治療がない時代は多くの歯、全ての歯を失った場合は入れ歯治療しかありませんでした。
インプラント治療が普及するにつれて良い入れ歯で治療する技術が衰退したわけではなく、今もなお治療技術や材料も進化しています。
それでもやはり入れ歯ですので、お口の中で動いたり外れることもあります。
メリット
- 健康保険の範囲内で治療が可能
- 治療期間が比較的短い
デメリット
- 粘膜にのっているだけなので、外れやすい。
- 固定式ではないので噛みづらい。
- 入れ歯を支えている粘膜と骨が痩せていく。
3、入れ歯とインプラント治療の併用治療
下の入れ歯は動きやすいので、下顎をインプラントで上顎を入れ歯にすることもあります。
上顎 総入れ歯 下顎 総インプラント
メリット
- 調整がしやすい。
- 噛みやすい。
- 上下総インプラントと比べて治療費を下げることができる。
- 治療期間の短縮にもなる。
デメリット
- 上下入れ歯と比べると治療費が高い。
- インプラントを長持ちさせるため定期的なメンテナンスが必要です。
4、部分入れ歯、インプラント、ブリッジ(自分の歯を利用)の併用
当院では出来るだけ患者さんの歯を残すことを大切に考えています。
治療して十分噛めるようになる歯はしっかり治療をします。
下顎は良い状態で残すことができないのでインプラント治療を選択し、上顎は治療費を抑えるために部分入れ歯とブリッジで治療をいたしました。
残っている歯の部位によっては部分入れ歯で治療するより総入れ歯の方が安定する場合があります。
前述のように患者さんのお口の状態やご希望によって治療法は様々な選択肢がございます。
当院では治療後も考え、メンテナンスがしやすい、よく噛めて、長期に安定する、そして審美的な治療を心がけています。
当院は全顎的な治療をたくさん手掛けております。
治療しないといけない歯が多くて、どうすればいいかわからない。
自分に時間を取れるようになったから、きっちり治療をしたい。
歯がないところが多くて噛めない。
自分の歯を出来るだけ残したい。
治療に通える曜日が限られているから一回の来院で出来るだけたくさん治療して欲しい。
短期間で噛めるようにしたい。
などの様々なご希望にお応えしてきました。
当院での治療の流れとポイント
1、主訴、ご希望をお聞かせいただきます。(初診日)※所要時間60分
私たちが最も大切にしているお時間です。
専門のコーディネーターがカウンセリングルームでお話を聞かせていただきます。
https://licca-implant-center.com/treatment-coordinator/
治療に関するご希望があればご遠慮なくお話しください。
2、検査と診察(初診日)
お口の状態を検査いたします。
口腔内、噛み合わせの診察
レントゲン撮影:歯、歯根の状態を確認します。
口腔内写真撮影
歯周組織検査:歯肉の状態を確認します。
3、治療計画、治療費用のご説明(2回目来院時)※所要時間60分
担当歯科医師から口腔内写真、模型を見ていただいてご説明をいたします。
理想的な治療計画をご説明いたします。
全顎的な治療計画は複雑で理解することが難しいことがありますので、ご家族やご友人と同席していただいても構いません。
ご不安な方はご家族と一緒に来院されることをお勧めいたしております。
治療費用のご説明はコーディネーターがいたします。
不安な点がございましたらお話しください。
治療計画にご同意いただければ治療を開始となりますので、今後の治療スケジューリングもコーディネーターが担当いたします。
次回の予約日だけではなく、次々回のご予約も承ります。
治療計画はご希望があれば、理想的な治療ではなく他の治療法もご提案いたします。
4、治療時間は90分から120分をお取りさせていただきます。
全顎的な治療の場合、1歯ずつの治療を完了するのではなく、全体的なバランスを考えて治療をいたします。
治療期間中も出来るだけ仮の歯を入れるようにして最低限の見た目と食事ができるように考慮いたします。
短い治療時間では治療はなかなか進みません。
長い治療時間を取らせていただくことで、一般的な治療の数回分の治療ができます。
5、治療内容は毎回確認させていただきます。
ご自身の治療が今何をしているのかわからないと不安に思われている方は少なくないと思います。
当院では疑問がある状態で治療することは致しません。
ご希望があれば再度のカウンセリングのお時間を取らせていただきます。
治療内容が伝わっていないと感じたらこちらからお声がけすることもございます。
6、専任の歯科衛生士が担当します。
治療をスムーズに進めていくためにはお口の中が清潔であることがポイントです。
適切なブラッシングをしている方は歯肉からの出血も少なく、治療するところがよく見えます。
よく見えることは治療の精度が上がりますので治療効率も上がります。
結果、治療期間の短縮にもなります。
お口の中を清潔に、プラークコントロールのお手伝いは患者さんごとに専任の歯科衛生士が担当します。
専任の歯科衛生士が治療期間中、治療後のメンテナンスも担当いたします。
歯科衛生士とは何?と思われる方は下記をご参照ください。
https://licca-implant-center.com/shikaeiseishi-toha/
6、自費治療のお支払いがある際には事前にお知らせいたします。
当院では前受金はいただいておりません。
治療するごとのお支払いになりますのでお支払い日は事前にお知らせいたします。
当院ではチーム一丸となり治療とメンテナンス、予防をご提供させていただいております。
快適に通っていただけますように受付、コーディネーターがお手伝いをさせていただきます。
まずはカウンセリングから承っておりますので、お悩みの方はwebやLINE、お電話でのご予約をお願いいたします。