医療法人 西村歯科心斎橋診療所

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2025.06.09Newコラム

歯石取りについて

歯周病治療の第一歩!歯医者で行う歯石取りとは?

歯石とりの様子

歯周病を予防・改善するうえで欠かせないのが「歯石取り」です。

歯石は、自分では取り除けないため、歯医者での専門的な処置が必要です。

特に歯周病の初期段階では、自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行してしまうケースが少なくありません。

実は、歯石はただの「汚れ」ではなく、歯周病を進行させる厄介な存在です。

この記事では、歯石の正体から、歯石取りの具体的な内容、治療の流れ、治療後の注意点まで、丁寧にわかりやすく解説します。

「歯石取りって痛そう…」「本当に必要なの?」そんな疑問や不安も、きっとこの記事で解消されるはずです。

ではまず、歯石とは何なのか?放っておくとどんなリスクがあるのか、見ていきましょう。

歯石とは?放っておくとどうなるの?

歯垢と歯石の違いとは?

歯石の付いた歯

まず、「歯垢(プラーク)」と「歯石」は似て非なるものです。

歯垢は、歯の表面に付着する柔らかい白っぽいネバネバした物質で、細菌の塊です。

これは歯ブラシでしっかり磨けば取り除くことができます。

しかし、歯垢を放置しておくと、唾液中のカルシウムと結びつき、硬くなって「歯石」になります。

一度歯石になってしまうと、どれだけ丁寧にブラッシングしても自力では取れません。

でも歯石自体は病原性があったり悪いものではなく、歯石のゴツゴツしたとこにプラークが停滞してしまうことで、歯周病悪化の要因となります。

つまり、歯石は「細菌の温床」と言っても過言ではありません。

歯石が原因で起こる口のトラブル

歯石を放置すると、以下のような口のトラブルが引き起こされます。

・歯ぐきの腫れや出血:炎症を引き起こすため、歯みがき中に出血しやすくなります。
・口臭の原因に:細菌が出すガスが強い口臭を生みます。
・歯がグラグラに:歯ぐきの中に歯石がたまると、歯を支える骨が溶けてしまい、最終的には歯が抜けるリスクも。

これらのリスクを未然に防ぐためにも、定期的な歯石取りが大切なのです。

歯周病と歯石の関係について

歯石が歯周病を悪化させる仕組み

歯周病は、歯を支える組織(歯ぐきや骨)が破壊されていく病気ですが、その最大の原因が「細菌」です。そして、その細菌が大量に棲みつくのが歯石なのです。

歯石が歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)にたまると、そこに細菌が入り込み、歯ぐきに炎症を起こします。これが「歯肉炎」です。さらに進行すると、歯槽骨という歯を支える骨が溶けていき、「歯周炎」となります。

歯石がある限り、この悪循環は止まりません。

だからこそ、歯石の除去は歯周病治療において基本的な処置で”適切な歯磨き”と同等に大切なことなのです。

歯周ポケットと歯石の関係性

歯周ポケットと歯石の関係性

歯周病の進行とともに、「歯周ポケット」と呼ばれる歯と歯ぐきの間の溝が深くなっていきます。このポケットの中に歯石ができると、通常の歯みがきでは届かず、どんどん細菌の温床になってしまいます。

深い歯周ポケット内に歯石がある場合には、特殊な器具を使って「ルートプレーニング(根面清掃)」を行う必要があります。これは痛みを伴うこともあるため、症状によっては麻酔を使用することもあります。

歯医者で行う歯石取りの流れとは?

歯石取りのイメージ

スケーリングとは何か?

歯医者で行う歯石取りの正式な名称は「スケーリング」と言います。これは、スケーラーと呼ばれる専用の器具を使って、歯の表面や歯ぐきの周りの歯石を物理的に除去する処置です。

スケーリングには、大きく分けて2つの方法があります。

1.ハンドスケーラー:手動で1本1本丁寧に歯石を取る方法

ハンドスケーラー

2.超音波スケーラー:超音波振動で歯石を砕いて取り除く方法

    多くの場合は、患者さんの負担を軽減するため、超音波スケーラーが使用されます。

    スケーリング後には、歯の表面がザラザラして細菌がつきやすくなるため、「ポリッシング(研磨)」という仕上げを行い、歯をツルツルに仕上げます。

    超音波スケーラー

    歯周病は歯石を取らずに薬で治らないの?

    歯周病の原因であるプラークはバイオフィルムを形成しています。

    プラークがバイオフィルムを形成する様子

    バイオフィルム内の細菌はそれぞれ影響しあっており、中には休眠している菌も存在しています。

    バイオフィルムには抗生物質も効かないので機械的に取り除くしかありません。

    バイオフィルムはキッチンやお風呂の”ヌメリ”のようなもので洗剤などを使用しても最後にはこすらないと取れないですよね。

    歯に付着しているバイオフィルムも同じようなイメージです。

    どれくらいの頻度で受けるべき?

    歯石取りに歯科医院を訪れた女性

    歯石取りは一度受けたら終わり、というわけではありません。個人差はありますが、

    歯石は早ければ数週間〜数か月で再びたまり始めます。特に、歯並びや唾液の性質、食生活、ブラッシング習慣によって歯石のつきやすさは大きく変わります。

    一般的に、3〜6ヶ月に一度は歯科医院で定期的なクリーニングを受けることが推奨されています。これは、歯石をためないようにするだけでなく、早期の虫歯や歯周病のチェックにもつながるからです。

    また、歯周病の既往がある方や、重度の歯石が付着しやすい方は、より頻度の高いメンテナンスが必要になることも。逆に、セルフケアがしっかりできている方は、年に1〜2回で十分なこともあります。

    歯石取りって痛い?怖い?不安の解消法

    歯医者の処置と聞いて、「痛そう」「怖い」と感じる方は少なくありません。特に「キーン」と音がする機械や、歯ぐきに触れられる感覚が苦手という声もよく聞かれます。

    しかし、歯石取りは多くの人にとって大きな痛みを伴う処置ではありません。

    超音波スケーラーは振動で歯石を粉砕するため、歯ぐきを傷つけにくく、比較的短時間で処置が完了します。

    また当院の歯科衛生士は痛みが少ないように、患者さんが快適に治療を受けれるようにを第一に考えて処置しております。

    さらに当院の歯科衛生士は歯科麻酔認定衛生士ですので、歯科麻酔もできます。

    なので歯科医師または歯科衛生士が必要に応じて局所麻酔を使用することで痛みもなく処置が可能です。

    また、治療前に「どのような処置をするのか」「痛みがある場合はどう対応するのか」も事前にご説明していたします。

    患者さんの声に耳を傾ける、信頼できる歯科医院であることを大切にしております。

    痛くない処置のためのポイント

    最近の歯科医院では、患者さんの「痛みに対する不安」を軽減するための取り組みが進んでいます。例えば、以下のような方法が取り入れられています。

    表面麻酔のイメージ

    ・表面麻酔の使用:注射の前にジェル状の麻酔を歯ぐきに塗ることで、針の痛みを感じにくくします。
    ・細い注射針と電動注射器:針の太さや注入スピードを調整することで、痛みを最小限に抑えます。
    ・超音波スケーラーの活用:機械の振動で歯石を優しく取り除き、処置時間も短縮できます。
    ・熟練した技術の研鑽

    また、「痛みが不安です」と事前に伝えることも重要です。

    痛みがあるようでしたら遠慮なくスタッフにお伝えください。

    痛みに対するストレスを減らすことで、「次回も行ってみよう」と思えるようになります。

    歯周治療で最も良くないのは途中で中断することです。

    当院では全てのスタッフが患者さんをサポートいたします。

    当院での”歯石取り=歯周病治療”の特徴

    ・患者さんお一人お一人に専門の歯科衛生士が担当いたします。
    ・歯科衛生士は5名在籍しています。
    ・歯科麻酔認定衛生士が在籍しております。
    ・全ての患者さんの状態をカンファレンスをして共有しております。
    ・出来るだけ痛みがない処置をいたします。
    ・科学的根拠に基づいた治療をいたします。
    ・最新の機材を導入しております。
    ・術前から全ての資料を保存しております。

    口腔内写真を撮る様子

    ・治療後、メンテナンスにも長く通っていただけますように快適な環境を作っております。

    院内の整った環境

    歯周病治療について詳しく知りたい方はコラム”歯ぐきから出血する、歯がグラグラする人は歯周病かもしれません”を参考になさってください。

    まとめ

    歯石取り、お口のクリーニングは当院にお任せください。

    クリーニングも歯に傷かつかないように”パウダークリーニング”を導入しております。

    ご予約はwebからも承っております。


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