2025.03.19コラム
歯医者が教えるインプラント治療の不安を解消!知っておくべきこと 前編

大阪市心斎橋駅から徒歩1分にある西村歯科心斎橋診療所の秦です。
インプラント治療を勧められたり、ご自分でもインプラント治療が必要なことがわかっていても治療が怖くて不安でなかなかインプラント治療に踏み込めない方が多くいらっしゃいます。
今回のコラムはそんな方に読んでもらいたい、インプラント治療の不安を解消する内容をお伝えしたいと思います。
私が遭遇したインプラント治療が怖いと思われいる患者さんに多かった理由は、
①インプラント手術が怖い。
②インプラント治療をしても長く持たないとインターネットで書いている。
③インプラント治療をすると定期検診を必ず受診しないといけない。
④インプラント治療後に骨が溶けて痩せてしまう。
⑤インプラント治療をしても噛めないことがあると聞いている。
⑥治療費がいくらかかるかわからない。
といった理由が多かったと思います。
それぞれの内容について解説していきたいと思います。
目次
①インプラント手術が怖い

インプラント手術後の痛みについて
インプラント手術後に痛みが強く出るのではないかと心配される方が多くいらっっしゃいます。
ズバリ、インプラント手術後の痛みはほとんどありません。
痛みが出たとしても痛み止めを服用するとほとんど痛みはコントロールできます。
西村歯科心斎橋診療所でインプラント手術を受けれれて痛みが強かったとおっしゃった方はほとんどございません。
でもインプラントを経験されて方で痛かったとおっしゃる人もいるかも知れません。
ではその原因は何だったのかを考察します。
オーバーヒートと痛みの原因
おそらく1番の原因は”オーバーヒート”だと思われます。
インプラント手術はインプラント体が骨の中に埋入するため、顎の骨を削ります。
何でもそうですが、”削る”と”摩擦熱”が発生します。
”摩擦熱”は硬い骨を削ると発生しやすくなり骨が”火傷”を負った状態になります。
これを”オーバーヒート”した状態と呼び、強い痛みがでることがあります。
顎の骨の硬さは人によって、インプラントを埋入する部位によって硬さ(骨の質)が異なります。
その違いをよく理解しインプラント手術をすることで、”オーバーヒート”は予防することができます。
手術時の歯肉の切開や縫合の重要性
次に手術をする際の歯肉の切開や縫合(縫い合わせる)の丁寧さも痛みの原因になります。
歯の周りの歯肉は体の中で最も治りが早い組織だと言われています。
傷がついたとしても数日で何もなかったように治癒します。
でもそんな歯肉だとしても種々の際に丁寧に扱うのか、乱雑に扱うのかでは結果は異なる場合があります。
当然ではありますが、最初にメスで切開をする時に歯肉組織がダメージを受けないように、組織が挫滅しないように”キレイ”に切開することが重要です。
”キレイ”に切開することが”キレイ”に縫合することに繋がり痛みが少ない処置になるのです。
基本的には手術中に様々なポイントを気をつけることによって痛みが少なくなるようにできるのですが、非常に稀なことですがなんら問題がないのに痛みがでる方がいらっしゃいます。
インプラント治療に携わって20年以上、手術も多く手掛けてきましたが、お二人だけがなぜがどの部位に手術をしても痛みがでる方がいらっしゃいました。
自分もそうなのかと心配される方もいらっしゃるかも知れませんが、多くのインプラント手術の施術した私でも1%にも満たないことで、多くの歯科医師はそのような患者さんを診た経験さえもされてないことかも知れませんので、心配はございません。
インプラント手術後の出血について

インプラント手術後に出血が止まらないか心配される方もいらっしゃいます。
ほとんどのケースではインプラント手術後に止血(出血が止まっている状態)された状態で帰宅していただきます。
手術した翌日までは唾液に血が滲むことはよくあることなので心配はありません。
が、まれに帰宅後や次の日に出血してくることがあります。
一度血が止まっても血行が良くなると再び出血することがあります。
そんな時は清潔なガーゼを傷口にあて、圧迫(押さえる)とほとんどの場合は止血します。
稀に血液が少し固まった状態(血餅)が何かしらの理由で剥がれれしまい、再びサラサラと出血することがあります。
そんな場合も焦らずガーゼで圧迫し止血をします。
ご心配であれば担当歯科医師に連絡し、受診するとこをお勧めいたします。
ワーファリンのような血液が固まりにくくする抗凝固剤を服用されている方は手術前に主治医と相談されることを強くお勧めします。
②インプラント治療をしても長く持たないとインターネットで書いている
インプラントは一度治療するとどれくらい持つのでしょうか?

インターネットで検索しても様々な情報がありよくわからないですよね。
”インプラントは一生持ちます!”は嘘だと思います。(ホームページにそう書いてあることがありますが、、、)
西村歯科で手掛けたインプラント治療で最も長期に使用していただいているケースが34年です。
インプラント治療を人類で最初に応用された方は亡くなるまで40年以上問題なく使用されていたと言われています。
つまり40年は持つと言えるけど50年以上持ちますと答えれる歯科医師はいないはずなのです。
インプラント治療の寿命と信頼性
30歳の時にインプラント治療を受けて平均寿命の男性なら81歳、女性なら87歳まで50年以上ありますから、一生持つと答えることができません。
ではどれくらい持つのでしょうか?
私がそう尋ねられますと”30年以上持つこともありますが、様々な理由でそれより早く悪くなることもあります。でも10年でダメになることはありません。10年以内で悪くなる場合は処置前からダメになる理由がありますので私はそもそもインプラント治療をお勧めしないかも知れません。”
とお答えします。
お伝えしたことはインプラント治療は処置前から結果が想像できるので、治療する歯科医師によって結果は違う治療だということでございます。
③インプラント治療をすると定期検診を必ず受診しないといけない

この答えは”YES”です。
インプラント治療を長持ちさせるためには3ヶ月〜半年の定期的なメンテナンスな必須です。
インプラントは天然歯(自分の永久歯)と違って異常が出現しにくく、症状が出にくいのが特徴です。
なので早期に異常を発見しないと、様々な永久歯より早いスピードで悪くなることがあります。
定期的に検診とメンテナンスをすることで異常を発見することができます。
詳しくはホームページの”インプラントメンテナンス”を参考になさってください。
でもお口の健康を長く維持するためには天然歯も同様にメンテナンスが必須です。
詳しくはコラム”予防メンテナンスがもたらすメリット”をご覧ください。
人生100年時代に歯があることは食べることだけでなく、身体の姿勢を維持するにも非常に重要なことです。
お口の健康だけでなく、身体の健康を守るために定期的なメンテナンスを受診されることをお勧めします。
インプラント治療後のメンテナンスとご予約方法
西村歯科心斎橋診療所では他院で受けたインプラント治療のメンテナンスも承っております。
現在日本の歯科医院の閉院は過去最高になっており、その中の多くが歯科医師の高齢化と後継者不足による閉院と言われております。
多くの歯科医師の集まるSNSのコミュニティーでも前医院が閉院したため来院される投稿を目にすることが増えました。
自分の医院でしたインプラントは見るが他院でされたインプラントは見ないという医院は10年以上前は多くありましたが、現在はそのようなことも減っているようです。
(今だに他院のインプラントは見ない医院もありますが、、、。困っているのは患者さんなのでそのような診療スタイルには個人的には疑問に思います。)
またインプラントメンテナンスをしっかり見てくれる医院にあたればいいですが。
インプラントメンテナンスを希望の方は当院にお任せください。
ご予約はお電話、webでも承っております。
次回のコラムは”歯医者が教えるインプラント治療の不安を解消!知っておくべきこと 後編”をお届けします。