医療法人 西村歯科心斎橋診療所

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2024.05.29コラム

歯が痛くなる原因

葉が傷んでいる人

むし歯が大きくなると痛みがでます。
それは辛いことですよね。
でもこんな経験はありませんか?
歯に痛みがあり歯医者さんに行くと”むし歯はないです。問題ありませんよ。”と言われた経験はありませんか?

今回のコラムでは”むし歯”ではないのに痛みがあるについて、私の経験も含めて書きたいと思います。
1、歯が痛む原因で多い6つ
2、歯が原因ではない痛みについて
3、それぞれの対応について
4、まとめ

1、歯が痛む原因

①むし歯(う蝕)

虫歯進行図
歯に痛みが出たらまず考えるのがむし歯ですね。
痛みを訴えて来院されると、歯科医師も最初に疑う疾患です。
う窩(むし歯の穴)が大きくなると歯髄(歯の神経)に近づき痛みが出ます。
”ズキズキ痛い”、”夜寝れないくらい痛い”、”数ヶ月前から痛みが断続的にある”などの症状あると歯の神経を取らないといけないことがあります。
”冷たいものがしみる”、”甘い物食べると痛む”などの症状でしたら歯の神経を保存できる可能性もありますので、早めに歯科医院を受診することをお勧めいたします。

②歯周病、歯肉炎

歯周病進行図
歯周病で歯ぐきが腫れたりしますと痛みが出ます。
歯周病になる前の歯肉炎でも痛みが出ることがあります。
よくあるのが、歯と歯の間に食片(食べかすのようなもの)が詰まって歯肉炎になり歯が痛む、虫歯のような症状が出ることがあります。
歯肉炎で痛みが出ているときは歯ブラシ、デンタルフロス、歯間ブラシなどで適切に歯磨きをすると治ることがあります。
歯周病(歯の周囲の組織の破壊がある場合)は歯ブラシだけでは治りませんので、歯科医院の受診をお勧めします。

③根尖性歯周炎

歯の神経の処置(根管治療)後に再感染して、歯の根の先(根尖部)に”ウミ”が溜まってしまった状態です。
慢性的にゆっくりと進行するのですが、急性化すると激しい痛みに襲われます。
歯ぐきも腫れますので、歯周炎や、歯肉炎と勘違いされやすいですが、いくら歯ブラシでまた痛みが出て治ったとしても、”治癒”することはありません

④噛み合わせやTCH(Tooth Contacting Habit)

歯を噛み合わせたり、歯軋りをするように横に”ギリギリ”と動かした時に、一部の歯に”咬む力”、接触が強く当たることがあります。
そのよう状態が続くと”むし歯”でもないのに痛みが出ることがあります。
TCHとは文字通り”歯”を”接触する”、”癖”のことです。

歯列接触癖のイメージ
本来日常生活では”歯”と”歯”が直接接触する時間は非常に少ないのですが、考え事をしている時、家事をしている時、デスクワークをしているときなど、無意識で噛んでいる(歯が接触している)状態の人がいらっしゃいます。

そうすると歯に過重負荷がかかり痛みが出ることがあります。

⑤クラック(ひび割れ)

歯にひび割れが入っている状態です。
神経がある健全な歯でも年齢を重ねると細かなひび割れが起きます。
ひび割れと咬む力の方向によっては、歯の神経を引っ張って引き裂くような力がかかることがあります。
このような時には”固いものを噛んで痛い”と言ったような症状を話される方が多いと思います。

⑥歯根破折

歯根破折
歯の根っこ(歯根)が折れてしまう現象です。
歯根破折が起きると噛んで違和感や強く噛めないなどの症状があります。

⑦知覚過敏

歯の周囲の歯肉が減ると歯根が露出してしみたり、痛みが出ることがあります。

⑧非歯原性歯痛

最も注意しないといけないのが非歯原性歯痛です。
文字通り歯が原因ではない痛みで歯が痛む現象です。
患者さんは歯が痛いと感じますので、神経を取ったり、抜歯をしたりを繰り返し、それでも痛みがなくならないことがあります。
歯が原因ではないのに、歯を削ったり抜くことは後戻りのできない状態になることなので、痛みが特定できない場合は非歯原性歯痛を疑うこともあります。

2、それぞれへの対応

①むし歯の痛み

レントゲンを撮影し、むし歯の大きさを見ます。
そして患者さんのお話しされる症状と総合的に診断し処置方法を決定します。

②歯周病、歯肉炎での痛み

まずはお口の中を清潔に保ちましょう。
プラーク、汚れを歯ブラシで除いてあげるだけで改善することもあります。
歯科医師または歯科衛生士による専門的なクリーニングが必要です。
歯肉縁下(歯ぐきの中)に入ったプラークや歯石の除去をいたします。
特に歯周病での痛み、腫れがでた方は定期的な健診と専門的なクリーニングは必須です。

③根尖性歯周炎への対応

根尖性歯周炎での痛みへの対応は、むし歯の痛みのようにすぐに痛みが治ることはありません。
”ウミ”が溜まって歯の中の内圧が高まり痛みが出ていることが多いのですが、溜まった”ウミ”を外に出せれば症状が軽くなるのですが、痛みが強い場合は歯に触れることも出来ないし、麻酔も効かないことが多くあります。
そんな場合は力がかからないように歯を削って調整する、お薬を処方するケースが多くなります。
症状が軽減しましたら、根管治療(ホームページリンク先https://licca-implant-center.com/treatment/microend/を参考にしてください。)をしていきます。
注意が必要なのが症状がお薬によって症状が軽減しても”決して治っていない”ことを忘れてはいけません。
お薬手帳と薬

④噛み合わせやTCHでの痛み

必要な場合は少し歯を削って噛み合わせを調整します。
過剰な力がかからように調整しますが、力がかかる原因が他にある場合(例えば姿勢)は運動などの指導をさせていただく場合があります。
最近よくある、頭の位置が前方に傾く姿勢になる方は、普段の正しい姿勢より下顎が舌骨筋群によって後方に引っ張られます。
そうすると均等に力がかかっていたのに、一部の歯のみに過重負荷が起きます。
ソファーにもたらかかってスマートフォンを長時間使用すること、歩かないことなどは姿勢を悪くしてしまいます。心当たりがある方はお気をつけください。
TCH=噛みしめ癖はまず自分で気付くことです。
考え事をしている時やデスクワークをしている時、無意識下で歯と歯が触れてることを気づくと少し口を開いてみる(歯が触れ合わない範囲で十分です)ことで改善します。
噛みしめることは交感神経優位な状態ですので、運動療法や栄養療法、睡眠を見直すこともいいと思います。

⑤クラックによる痛み

ひび割れの方向や深さによっては、歯を削って補綴冠を装着する必要があります。
仮の歯を装着し症状が改善することを確認し、最終補綴冠を作成し装着します。

⑥歯根破折による痛み

ほとんどのケースにおいて抜歯になります。
破折した歯根をそのままにしておくと、歯を支えている骨を大きく失います。
失った骨を回復することは非常に困難な場合がございますので、担当医とどうするのかよく相談することをお勧めします。

⑦知覚過敏による痛み

歯ブラシあをする力が強くて歯肉を傷つけてしまったり、経年的な変化で歯肉が下がると知覚過敏になります。
専門の歯科衛生士に正しいブラッシング指導を受けて改善しましょう。
歯科医院にはしみるのを止める薬剤もあります。
知覚過敏は”食いしばり”が原因で起きることもあります。

⑧非歯原歯痛=非定型歯痛

歯が原因ではない歯痛の総称です。
従来は神経の末端の歯がの刺激が脳に送られて”痛み”として判断せれるのですが、非定型歯痛は末端(歯)に問題がなくても脳の痛みを判断をする場所に不具合が生じて起きる痛みです。
患者さん本人は歯が痛いと感じているので、20年以上前は神経をとる処置をしたり、場合によっては歯を抜いてしまうこともありました。
しかし原因が全く違うので、隣の歯まで抜歯を繰り返されることがありました。
このような非定型歯痛は基本的には薬物療法が第一選択で、三環系抗うつ薬や抗てんかん薬を使用することが多いようです。
非定型歯痛が疑われる場合は専門医での診断を受けることをおすすめします。

3、まとめ

以上のように”歯が痛い”と言っても様々な原因、理由があります。
正しい診断をして適切な処置をすることが非常に重要です。
痛みがあるから歯を削る、痛みがあるから神経を取る、歯を抜くという治療が適切であれば問題はないのですが、そうではなかった場合、削ってしまった歯は元に戻りません。なので私たち歯科医師は慎重に診断をいたします。
歯が痛む原因がわからない時は、セカンドオピニオンを受診することもおすすめします。

当院はセカンドオピニオンも受け付けております。
全ての人が健康は歯で過ごせますように。


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