2024.09.18コラム
ホワイトニングの種類
西村歯科心斎橋診療所で勤務しております。歯科衛生士の井上です。
今回は当院で行なっているホワイトニングについてご紹介させていただきます。
白くなるとこんなにもイメージが変わる!
「歯が黄色いのが気になる」「特別な日のために歯を白くしたい」「笑顔に自信を持てるようになりたい」など理由は様々ですが、ホワイトニングに興味をお持ちの方も最近は多いのではないでしょうか?
歯が着色してしまう原因
そもそもなぜ歯は黄色くなってしまうのでしょうか?
歯が着色してしまう原因は大きく分けて二つの理由があります
外因性の着色
外因性の原因は色が付きやすい、色の濃い食べ物(パスタ、カレー、チョコレートなど)、飲み物(コーヒー、紅茶、お茶、ワインなど)、タバコなどの嗜好品です。
この外因性の着色は日常のブラッシングや歯医者さんでのクリーニンングで除去できることが多いです
- タバコ:タバコに含まれるタール(ヤニ)
- コーヒー、紅茶、烏龍茶: タンニン、カテキン
- ワイン、チョコレート:ポリフェノール ワインにはタンニンも含まれる
内因性の着色
内因性の原因は加齢による歯の構造の変化や全身疾患、抗生物質の影響によるものです。
歯はエナメル質で覆われておりその内側に黄色い象牙質があります。
加齢に伴いエナメル質が少しずつすり減ってしまい、内側の象牙質の色が透けて見えるようになります。
象牙質は元々黄色く、さらに加齢とともに厚みを増してしまうため、より黄色味が強くなります。
また、歯が乳歯から永久歯に生え変わる段階で全身疾患にかかったり、テトラサイクリン歯といって歯を構成するエナメル質や象牙質が形成される期間(0−12歳頃)にテトラサイクリン系の抗生物質を多量に摂取することにより生じる副作用が原因でも歯が変色してしまいます。
歯が白くなるメカニズム
まず、どのようにして歯が白くなるのかをご説明させていただきます。
歯の表面にホワイトニング剤を塗ることで、歯の中にある内部の色素(加齢、全身疾患などを含む)や着色汚れ(コーヒー、お茶、喫煙などの嗜好品)を化学反応によって分解することで歯を白くします。
ホワイトニング前
内部に沈着した色素により、歯の色が黄色い状態
ホワイトニング剤が内部に浸透し色素を分解します
色素が減り透明感のある白い歯へ
ホワイトニングの種類
オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングは、歯科医院で行うホワイトニングです。
ホワイトニング剤を歯に塗布し一定時間そのまま待つことで歯の内部から白くします。
【メリット】
- 全ての工程を資格を持った歯科衛生士に施術してもらえる
- 早い段階で白さを実感できる
- 施術中に違和感や痛みを感じてもすぐに対応してもらえるので安心
初めてホワイトニングをするという方でも歯科医院に行けば白くすることができますし、施術中に違和感があった時にその場ですぐ対応してもらえるため安心して施術が行えます。
初心者の方には特にオススメです。
また期間やどれぐらいまで白くしたいかなどの相談をしながらできるのもいいですよね!
【デメリット】
- 歯科医院に通わないといけない
- ホームホワイトニングに比べると白さが持続しにくい
オフィスホワイトニングは歯科医院で行うため通院が必要です。
忙しく通院の時間を作るのが難しいという方にはハードルが高いかもしれません。
またオフィスホワイトニングは即効性がありますが、持続性はあまり高くありません。
しかし、定期的なクリーニング(着色除去)やご自身での正しいブラッシングにより、後戻り(ホワイトニング時よりも色がトーンダウン)を防ぐことができ、ホワイトニングを繰り返し行うことで白さは持続させることができます。
後戻りするとはいっても完全に元々の歯の色に戻ることはほとんどなく、緩やかに少しトーンダウンします。
こんな人にオススメ!
上記にある通り、オフィスホワイトニングは
「白さの即効性」「施術をプロに任せることができる」
というのが大きなメリットです。
そのため
- 短期間で白くしたい人
- 自分でするのが面倒な人
- 初めてのホワイトニングで不安な人
にはオススメな施術方法です
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングは、歯科医院で作成した専用のマウスピースと薬剤を使用し自宅で行うホワイトニングです。
【メリット】
- 歯科医院に通院する必要がない
- 好きなタイミングで行うことができる
- 白さの持続性が高い
ホームホワイトニングはオフィスホワイトニングと違って、自宅でご自身で行うため通院の回数が圧倒的に少ないです。
ご自宅で好きなタイミングで行うことができるので、空いてる時間を有効活用してホワイトニングができるため忙しい方には特にオススメです。
また時間をかけて徐々に歯を白くするため効果が出るのは緩やかですが、その分白さの持続性があります
【デメリット】
- 徐々に白くなるため時間がかかる
- 自宅で継続して行う必要がある
- 正しく施術できていなければホワイトニングの効果が軽減してしまう
徐々に白くするため希望の白さに到達するまで少し時間がかかってしまうが、確実に白くなるため継続して続けることが大切です。
また指導された通りの使い方をしなければ、せっかくの効果が軽減してしまうためしっかりとホワイトニングの効果を得るためにも正しく施術する必要があります。
こんな人にオススメ!!
「自分の好きな時にできる」「白さの持続性がある」というのが大きなメリットです。
そのため、
- 忙しく歯科医院に通院できない人
- 白さが長く続いて欲しい人
にはオススメな施術方法です。
普段忙しく通院できなかったり仕事の関係で歯科医院の診療時間に間に合わない人にも、自分の空いたタイミングで行うことができるのでオフィスホワイトニングよりもホームホワイトニングが合ってるのではないでしょうか。
デュアルホワイトニング
デュアルホワイトニングは上記のオフィスホワイトニングとホームホワイトニングの両方を並行して行うホワイトニング方法です。
【メリット】
- 即効性と持続力がある
【デメリット】
- オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの両方を行うため費用が高い
- 歯科医院への通院と自宅での施術の両方の時間をつくる必要がある
両方行うため費用がかかってしまうのと歯科医院、ご自宅のどちらの施術時間も確保しなければなりません。しかし、即効性が高く持続力もあるというのは大きなメリットです。
ホワイトニングの選び方
ホワイトニングの選び方は何を重視するかで決まります。
例えば、
「〇〇の日までに白くしたい」
「できるだけ白さを持続させたい」
「費用はできるだけ安くしたい」
など患者さんの希望は一人一人異なります。
そのため、しっかりとメリット、デメリットを踏まえた上でどのホワイトニング方法が自分に合っているのかを考え選択することが重要です。
ホワイトニングに適さない方
無カタラーゼ症の方
ホワイトニングで使用する薬剤の過酸化水素を分解するカタラーゼという酵素が生まれつき不足している病気です。無カタラーゼ症の場合、過酸化水素を分解できないため過酸化水素を使用するホワイトニングは行えません。
妊娠中・授乳中の方
ホワイトニングで使用する薬剤が胎児に影響を及ぼす可能性があるため推奨されていません。
小児・乳児
18歳未満の人の歯は、まだ成長と発達の途中のため18歳以上の成人に推奨されています。
歯科治療で用いる材料にアレルギーのある方
歯肉保護で使用するレジンや過酸化水素などによるアレルギーをお持ちの方は注意が必要です。
知覚過敏がある方
ホワイトニングをすると歯の表面を保護している「ペリクル」という膜が剥がれてしまいます。
この膜が剥がれることで薬剤が浸透し歯が白くなるのですが、その影響で一時的に知覚過敏を生じることがあります。しかし、ペリクルは自然と再生するためホワイトニング後の知覚過敏は一時的なものなのでご安心下さい。
気管支喘息などの呼吸器疾患をお持ちの方
ホワイトニングの時に発生するガスによりむせたり、喘息発作が誘発される場合があります。
光線過敏症の方(湿布などのお薬の影響で発現することがあります)
光過敏症とは紫外線に反応して皮膚に赤みや痒みなどの症状を引き起こす病気です。
オフィスホワイトニングではホワイトニング剤の効果をより高めるために薬剤を塗布後ブルーライトを照射することがあります。
ブルーライトは紫外線とは異なりますが、光過敏症の方はリスクを避けるためにオフィスホワイトニングは避けていただく場合があります。
ホワイトニングで白くならない歯
神経がない歯
ホワイトニングができるのは神経の生きている健康な歯です。
神経の取った歯は通常のホワイトニングでは白くなりませんが、別の所法で白くできる場合がありますので歯科医院で一度ご相談ください。
詰め物・被せ物をしてる歯
ホワイトニングで白くなるのはご自身の歯のみのため、詰め物や被せ物などの人工歯は白くなりません。
人工歯を白くしたいのであれば作り直しが必要です。
まとめ
今回はホワイトニングの種類と特徴についてご説明させていただきました。
ホワイトニングにはそれぞれメリット、デメリットがあり特徴や効果、費用も異なります。
そのため自分に合った方法をしっかりと考え選択しましょう。
歯は第一印象を左右するぐらい大切なパーツです。
歯が白いだけで清潔感があるように見えたり爽やかに見えたり印象がかなり変わります。
より笑顔に自信が持てるようになりませんか?
ご興味のある方はぜひ西村歯科心斎橋診療所へ一度ご相談下さい。