医療法人 西村歯科心斎橋診療所

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2025.10.06Newコラム

審美歯科治療:美しく見えるには科学的に決まっている。

審美歯科のイメージ

こんにちは。大阪市中央区心斎橋t駅から徒歩1分の西村歯科心斎橋診療所、院長の秦です。

今回のコラムは審美歯科治療について書きたいと思います。

『歯を白くしたい」「歯並びをきれいにしたい」──。

白い歯を見せて笑う女性

そう思って審美歯科医院に来院される方は少なくありません。しかし、審美歯科治療のゴールは、単に歯の色や形を変えることだけではありません。顔全体との調和、そして口元を構成する一つひとつの要素が持つ”美しく見える根拠”を理解し、それを再現することで、初めて本当に美しく、自然な口元が生まれます。

今回は、審美歯科治療において私たちが最も重要視している、以下の5つのポイントについて詳しく解説します。

歯の色:肌や顔のトーンと調和した「白さ」
正中線:顔の中心軸と一致する「バランス」
歯の軸方向:一本一本の歯が持つ「方向性」
歯の大きさ:黄金比に基づく「比率」
下唇とのバランス:笑顔を形作る「スマイルライン」

これらの要素をいかに精密に再現するかが、審美治療の成功を左右する鍵となります。

1. 歯の色:ただ白いだけでは不自然になる理由

審美歯科治療で最も一般的なのが「歯のホワイトニング」や「セラミック治療」です。誰もが透明感のある白い歯を望みますが、ただ闇雲に白くするだけでは、かえって不自然な印象を与えてしまいます。なぜなら、人の歯の色は、肌の色、目の色、年齢など、顔全体のトーンと深く関係しているからです。

理想的な歯の色とは、**「その人の顔の印象を最も引き立てる、自然で透明感のある色」**です。

天然の歯は、単一のベタ塗りのような色ではなく、根元は少し濃く、先端にいくほど光を透過する透明感のあるグラデーションを持っています。また、歯の表面にはわずかな凹凸があり、それが光を複雑に反射することで、生き生きとした輝きを生み出します。

私たちは、セラミックの歯を作る際、この天然歯の持つ**「透明感」と「グラデーション」**を緻密に再現します。複数の色を重ねて焼き付ける「レイヤリング」という技法を駆使することで、光の当たり方によって表情を変える、本物と見分けがつかないほどの自然な仕上がりを目指します。

また、シェードガイド(色見本)を使って、患者さんの肌や唇の色、そして何よりも患者さんご自身の希望を考慮しながら、最適な「白さ」を一緒に探していきます。

2. 正中線:顔の印象を左右する「中心軸」

「正中線」とは、顔を左右対称に分ける中心線のことです。美しい口元は、この顔の正中線と、上の前歯2本(中切歯)の中心、そして下の前歯の中心が一直線上に並んでいることが重要です。

鏡でご自身の顔を見てみてください。もし、歯の正中線が顔の中心からずれていると、顔全体が歪んで見えたり、口元が左右非対称な印象を与えたりすることがあります。

この正中線のズレは、生まれつきの骨格の問題や、歯並びの乱れ、あるいは過去に治療した被せ物の設計が原因であることも珍しくありません。

私たちは、治療を開始する前に、顔の中心軸、目の位置、鼻の高さ、唇の形といった顔全体のバランスを詳細に分析します。そして、歯の正中線をいかに顔の正中線に合わせるかを治療計画の重要な要素として位置づけます。セラミックの被せ物で正中線を修正する際には、わずか数ミリの調整が顔全体の印象を大きく変えるため、非常に高い精度が求められます。

この正中線の調和こそが、顔全体に安定感と美しさをもたらす、審美治療の「基準線」となるのです。

3. 歯の軸方向:一本一本の歯に与える「美の方向性」

歯の軸方向①
 歯の軸方向②

歯は単にきれいに並んでいれば美しいわけではありません。一本一本の歯が、適切な角度と方向で並んでいることが、歯並び全体の美しさを決定づけます。この「歯の軸方向」は、歯の長軸がどの方向を向いているかを指します。

理想的な歯の軸方向は、以下のようになります。

上の前歯2本(中切歯):わずかに内側に向かって傾斜し、中心で対称になる。
側切歯:中切歯よりもやや奥に傾斜する。
犬歯:より奥に向かって傾斜し、歯列のカーブを作り出す。

歯の軸方向がバラバラだと、歯並び全体が乱雑に見え、光の反射も不均一になるため、美しさが損なわれます。また、軸がずれている歯には、噛む力が不均等にかかり、将来的に欠けたり、すり減ったりするリスクが高まります。

審美治療では、被せ物やラミネートベニアを製作する際、この歯の軸方向を緻密にコントロールします。デジタル技術を用いて、患者さんのお口のデータを詳細に分析し、一本一本の歯が最も美しく見える角度を計算します。これにより、ただ歯を並べるだけでなく、歯並び全体に統一感と動きのある、魅力的な表情を作り出します。

4. 歯の大きさ:歯が織りなす「黄金比」

歯の黄金比

私たちの目が最も美しく、バランスが取れていると感じる比率に「黄金比」があります。この黄金比は、美術や建築の世界だけでなく、実は歯の大きさと形にも存在します。

審美歯科における黄金比とは、正面から見える歯の幅と長さの比率、そして、隣り合う歯同士の幅の比率を指します。

理想的な比率では、正面から見た上の前歯2本(中切歯)の幅を1とした場合、その隣の側切歯の幅は約0.8となり、さらにその隣の犬歯の幅は約0.6となります。このような**「1.0:0.8:0.6」**の比率が、口元に統一感と安定感をもたらします。

もし、歯の大きさがバラバラだと、口元に統一感がなくなり、幼い印象や不自然な印象を与えてしまいます。例えば、側切歯が極端に小さい「矮小歯」の場合、歯と歯の間に隙間ができたり、全体的にバランスが悪く見えたりします。

私たちは、患者さんの顔のサイズや口の大きさに合わせて、歯の一つひとつの大きさを緻密に計算し、黄金比に基づいた最も美しいバランスを作り出します。セラミックの被せ物やラミネートベニアは、この黄金比を再現する上で非常に有効な手段となります。

5. 下唇とのバランス:笑顔の美しさを決める「スマイルライン」

鏡を見る女性

「スマイルライン」とは、笑った時に上の前歯の先端が描くカーブのことです。このスマイルラインが下唇の曲線に沿って、なだらかなアーチを描いている状態が、若々しく、魅力的な笑顔を作る上で非常に重要な要素となります。

もし、歯の先端がバラバラの高さになっていたり、逆に反ったような逆アーチ(への字)になっていたりすると、顔全体が老けて見えたり、暗い印象を与えたりすることがあります。

私たちは、治療計画を立てる際、静止時の口元だけでなく、実際に笑った時の唇と歯の関係を詳細に分析します。下唇のカーブに合わせて、歯の長さを調整することで、美しく、若々しいスマイルラインをデザインします。

この下唇とのバランスは、歯の長さだけでなく、歯ぐきのラインや、歯の並び方にも影響を受けます。そのため、歯周形成外科や矯正治療を併用することで、より理想的なスマイルラインを実現することもあります。

まとめ:審美歯科治療は「精密な総合芸術」

治療をする歯科医師

審美歯科治療は、単に歯を白くする、形を整えるといった個別の作業ではありません。

歯の色、正中線、歯の軸方向、歯の大きさ、そして下唇とのバランス

これらの要素がすべて調和して初めて、本当に美しく、その人らしい自然な口元が生まれます。私たちは、精密な診断と高度な技術、そして患者さん一人ひとりの個性を尊重した上で、あなただけの「美の黄金律」を創り出します。

審美歯科には他に歯肉が健康であることが必須です。いくら歯の形が良くても歯肉園や歯周病を治療していないと審美治療の精度も低下します。基本的にはお口の中がキレイな状態であることが望ましいです。また審美を優先してばかりで機能的なこと、噛み合えわせや永続性を無視してはなりません。

審美歯科についてもっと詳しく知りたい方はホームページの審美歯科についてをご参考になさってください。https://licca-implant-center.com/treatment/aesthetic-dentistry/

「ただ歯をきれいにしたい」という漠然としたご要望でも構いません。まずは一度、ご相談にいらしてください。

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