2025.10.13Newコラム
インプラント治療が怖いと思っているあなたへ読んで欲しい。

大阪市中央区心斎橋駅から徒歩1分の西村歯科心斎橋診療所、院長の秦です。
今回のコラムは当院にもよく来院される、”インプラント治療をしたいけど怖い”と思われている患者さんに少しでも不安が解消できるように”インプラント治療をが怖いと思っているあなたへ読んで欲しい”というタイトルで書かせていただきました。
歯を失ってしまった時、治療法として「インプラント」を勧められたものの、「怖い」「痛そう」「失敗したらどうしよう」と不安に思っていませんか?
インプラント治療は、顎の骨に人工歯根を埋め込む手術を伴うため、そうした不安を感じるのはごく自然なことです。しかし、インプラント治療は、日々進化する技術と安全対策によって、以前よりもはるかに安全で、患者さんの負担が少ない治療になっています。
このコラムでは、あなたが抱えているであろう不安を一つひとつ解き明かし、安心して治療に臨んでいただくための情報をお届けします。
目次
「手術」と聞くだけで怖いあなたへ
インプラント治療の最大のハードルは、「手術」という言葉かもしれません。しかし、インプラントの手術は、皆さんが想像するような大がかりなものではありません。
1. 痛みはほとんどありません

インプラントの手術は、局所麻酔で行うのが一般的です。これは、虫歯治療で歯を削る時や、歯を抜く時に使用する麻酔と基本的に同じものです。麻酔が効いている間は、痛みを感じることはほとんどありません。
また、当院では、麻酔注射の段階から痛みを最小限に抑えるための工夫をしています。
・表面麻酔:注射の前に、歯ぐきに塗るタイプの麻酔を施すことで、注射針が刺さる瞬間の「チクッ」とした痛みを軽減します。
・極細の針:注射針は、できるだけ細いものを使用し、組織へのダメージを抑えます。
・電動麻酔器:麻酔液をゆっくりと、一定の圧力で注入することで、注入時の不快感や痛みを軽減します。
手術時間も、埋め込むインプラントの本数や骨の状態によりますが、1本あたり15分~30分程度で完了することがほとんどです。手術中も、患者さんの表情や様子を常に確認しながら、安心して治療を受けていただけるように配慮しています。
2. 抜歯よりも身体への負担が少ないことも
信じられないかもしれませんが、インプラントの手術は、場合によっては歯を抜くよりも身体への負担が少ないことがあります。
歯を抜く際は、歯の根を骨から引き抜くために、強い力が必要となることがあります。しかし、インプラントは、歯ぐきを切開し、骨にドリルで小さな穴を開けて埋め込むだけなので、骨や周囲の組織へのダメージが少ない傾向にあります。
手術後も、抗生物質や痛み止めを処方しますので、万が一の痛みにも備えることができます。多くの患者さんは、手術の翌日から普段通りの生活を送られています。
「失敗したらどうしよう」という不安を乗り越えるために

インプラント治療は、人工歯根が顎の骨と結合することで初めて成功します。この結合がうまくいかなかったり、埋め込んだインプラントが脱落してしまったりする「失敗」を恐れる方も少なくありません。
しかし、現在では、インプラント治療の成功率は95%以上と非常に高くなっています。この高い成功率を支えているのが、事前の「精密な診断」と、治療中の「徹底した安全管理」です。
1. 「見える化」する精密診断
当院では、治療を始める前に、必ず歯科用CTを撮影します。CT画像は、顎の骨の厚みや幅、神経や血管の位置を3Dで正確に把握するためのものです。
・骨の状態を正確に把握:インプラントを埋め込むための骨が十分にあるか、骨密度は適切かなどを詳細に確認します。骨が足りない場合は、「骨造成」という治療法で骨を増やすことで、安全にインプラントを埋入できるようにします。
・神経や血管を避ける:顎の骨の中には、神経や血管が走っています。CT画像でその位置を正確に把握することで、それらを傷つけずにインプラントを埋め込むためのシミュレーションを行います。
このCTによる精密診断と、それを基にした手術シミュレーションは、インプラント治療の安全性を飛躍的に高めます。患者さんご自身にも、CT画像やシミュレーション結果を見ていただきながら、治療内容について詳しくご説明しますので、納得した上で治療に臨んでいただけます。
2. 衛生管理の徹底

インプラント治療は、骨を扱う手術です。そのため、感染症を防ぐための衛生管理が非常に重要となります。当院では、インプラント専用の手術室を完備し、使用する器具はすべて高圧蒸気滅菌器で滅菌処理を行っています。
・清潔な環境:手術室は、外部からの細菌の侵入を防ぐために、常に清潔に保たれています。
・使い捨て器具:メスや手袋など、使い捨てできる器具はすべて新しいものを使用します。
・清潔な手袋やガウン:歯科医師やアシスタントは、手術専用のガウンや手袋を着用し、感染リスクを最小限に抑えます。
このように、目に見えない部分での徹底した衛生管理が、治療の成功率を高めることにつながります。
治療後の不安をなくすためのサポート

インプラント治療は、手術が終わったら終わりではありません。インプラントを長持ちさせるためには、治療後のメンテナンスが非常に重要です。
インプラントは、天然の歯と違って虫歯にはなりませんが、歯周病と同じ「インプラント周囲炎」にかかるリスクがあります。インプラント周囲炎は、インプラントの周りの歯ぐきや骨が炎症を起こし、最終的にインプラントが抜け落ちてしまう病気です。
1. 専門家によるメンテナンス
当院では、インプラント治療が完了した後も、定期的なメンテナンスを推奨しています。
・プロフェッショナルクリーニング:歯科衛生士が、歯ブラシでは取り除けないインプラント周囲のプラークや歯石を専門の器具で徹底的に除去します。
・噛み合わせのチェック:インプラントに過剰な力がかかっていないか、噛み合わせに問題がないかを定期的に確認します。
・セルフケア指導:患者さん一人ひとりに合った歯ブラシや歯間ブラシの使い方、インプラント周囲の磨き方などを丁寧に指導します。
このメンテナンスを続けることで、インプラントを10年、20年、さらには一生涯にわたって快適に使い続けることが可能になります。
2. 何でも相談できるパートナーとして
インプラント治療は、患者さんと歯科医師、歯科衛生士がチームとなって進める治療です。治療中や治療後、少しでも気になることがあれば、どんな小さなことでも遠慮なくご相談ください。
「噛んだ時に違和感がある」「少しグラグラする気がする」「手入れの方法がよく分からない」など、どんな些細なことでも構いません。あなたの不安を解消し、安心してインプラントを使い続けていただくために、私たちは全力でサポートします。
まとめ:一歩踏み出す勇気を持ってみませんか?

インプラント治療への不安は、決して一人で抱え込むものではありません。
痛み、失敗、そして治療後のこと。そのすべてに対して、私たち歯科医師は、精密な診断と徹底した安全対策、そして患者さんに寄り添う丁寧なコミュニケーションで向き合います。もちろんインプラント治療が適応でない場合はそのようにご説明いたします。まずインプラント治療ができるのかどうかを知ることも大切です。
失った歯をそのままにしていると、残った歯に負担がかかったり、噛み合わせがずれたり、顔の印象が変わったりと、様々な問題が起こり得ます。
インプラント治療は、再び何でも美味しく食べられる喜び、自信を持って笑える幸せ、そして健康な毎日を取り戻すための、未来への投資です。
「怖い」という気持ちの先にある、新しい人生の第一歩を、私たちと一緒に踏み出してみませんか?
当院ではインプラント相談も承っております。
まずは相談だけでもいらしてください。必ず”あなたの不安”を解消するお手伝いをいたします。